1950年以前
モータースポーツ発祥の地フランス

レースの歴史は今から100年以上も昔の1894年パリ・ルーエン間トライアル(全長127km)にまで遡る。このレースにはガソリン車の他にスチーム車(蒸気エンジン)も走り、なんとこのレースに勝ったのはスチーム車だったが、平均速度は時速17.6kmという自転車よりも遅い速度だった。これはスピードを競うというよりも耐久レース的なものであった。

1895年にフランス自動車クラブが誕生。初期のメジャーレースはすべてパリをスタートし、他のヨーロッパ各国へ向けて走り出した。そしてその後、F1グランプリの前身である『グランプリ』が誕生する。

第1回グランプリは1906年6月26〜27日にル・マン近郊で開催されたフランスGP。当時は1000kg以下という車重の規定があっただけで、エンジンに関してはその規定がなかった。1周103kmのコースに7433ccから1万8279ccのモンスターマシンが32台集まり、ここから現在に至るF1の歴史がスタートする。
レースは2日間に分けて行われ、12周(1238km)を12時間14分7秒(平均時速101.195km)で走りきったハンガリー人の『フェレンク・スジス』がルノーを駆って優勝。この頃フランスの自動車産業はルノー、ローレイン・ディートリッヒ、プジョー、ブガッティといった精鋭メーカーがしのぎを削っていた。
第1回グランプリの成功で以降、年ごとに場所を変えながらフランス各地のサーキットで、世界最大のモータースポーツとしてグランプリは開催されていくのだった。

20世紀初頭に各国代表が、FIAの前身である国際公認自動車クラブをフランスに創設。1922年、そこでFISA(現在は廃止)の前身であるモータースポーツ統括部門が発足する。名実ともにフランスがモータースポーツの中心となったのである。
そもそもF1に飾られている『グランプリ』という言葉はフランス語の『大賞』を意味しているのだ。

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